オーストラリアの通訳・翻訳の国家資格をご存知ですか?
以前エデュのアメーバブログでご案内させていただいた内容を、
こちらのNEWブログでも加筆修正してご紹介します。
今回は通訳・翻訳コース(NAATI取得コース)を学べる学校についてご紹介します。
オーストラリア政府公認の通訳・翻訳家になるためには、オーストラリアの国家資格である
NAATI (National Accreditation Authority for Translators & Interpreters)を取得する必要があります。
このNAATIを取得するためには、下記の二つの方法が挙げられます。1. 定期的におこなわれる、NAATIの公認検定試験に合格する。
2. NAATIの認定を受けた通訳・翻訳の専門コースを受講し、規定の条件をクリアする。このNAATIの資格はLEVEL1~LEVEL5までの5段階にわかれ、オーストラリアで通訳・翻訳家として働くには、
一般的にはレベル3以上が要求されます。
NAATIの認定を受けたコースは、TAFE、大学、大学院レベルの教育機関で学ぶ事ができます。-NATTI資格のレベル基準-
・Para-professional:レベル2(準プロレベル)
・Professional:レベル3
・Advanced または Conference:レベル4
・Advanced (Senior) または Conference (Senior):レベル5現在オーストラリアのNAATI認定コースをオファーしている学校は以下になります。
<シドニー>
◆Northern Sydney Institute of TAFE – Meadowbank キャンパス
(ノーザンシドニー・インスティチュート TAFE NSW )
コースレベル:Level 2 – Paraprofessional Interpreter
・Diploma of Interpreting (半年)
・Diploma of Translating (半年)
英語規定: IELTS6.5 以上、もしくはTAFEの付属英語学校
もしくは進学パスウエイ(提携)のある私立英語学校で 規定の英語レベルを修了
70%以上の成績で NAATI の Paraprofessional レベルが取得可能です。TAFEで学ぶメリット:
実践的なカリキュラムが多く、直接大学に入学する場合と比べて学費が安い。
大学への編入もTAFEで取得した科目を一部認定してもらえる。◆Western Sydney University – Bankstownキャンパス (西シドニー大学)
コースレベル:Level 3
オーストラリアの大学学部で唯一通訳翻訳コースをオファーしている貴重なコース
学部:
Bachelor of Arts (Interpreting and Translation) (3年)
IELTS6.5 以上大学院:
Graduate Diploma in Translation (1年)
Graduate Diploma in Interpreting (1年)
入学規定:学士以上
IELTS7.0 以上
*卒業後はMasterに進学可能大学院:
Master of Interpreting and Translation (1年)
Master of Arts Translation and Interpreting Studies (1年)入学規定: IELTS7.0 以上
◆Macquarie University(マッコーリー大学)
コースレベル:Level 3
大学院:
Master of Translating and Interpreting (1.5~2年)
Master of Conference Interpreting (1年)
Master of Advanced Translation (1年)
Graduate Diploma in Translating and Interpreting (1年)英語入学基準:IELTS7.0 以上
◆University of New South Wales(ニューサウスウェールズ大学)
コースレベル:Level 3
大学院:
Master of Interpreting 1~1.5年
Master of Translation 1.5年
Master of Translation and Interpreting 2年<ブリスベン>
◆University of Queensland (クイーンズランド大学)
コースレベル:Level 3
大学院: Master of Arts in Interpreting and Translation<アデレード>
◆TAFE SA
Diploma of Interpreting and Translation (Level 2)
Advanced Diploma of Translating (Level 3) (1年)Advanced Diplomaコースでは、1年でProfessional(Level3)レベルの勉強が。
英語の入学基準
●Diploma: IELTS6.0
●Advanced Diploma:IELTS6.5<メルボルン>
◆Monash University (モナッシュ大学)
大学院:
Graduate Diploma Translation Studies (Level3)
Master of Japanese Interpreting and Translation (Level3)◆RMIT University / TAFE
Diploma of Interpreting (Level2) 6ヶ月
Advanced Diploma of Translating and Interpreting (Level3) 1年
RMIT TAFEの通訳翻訳コースの入学にはIELTSのスコアの提出と学校の入学テストがあります。
●Diploma: IELTS6.0
●Advanced Diploma:IELTS6.5<英語の入学規定>
英語力が入学基準に達していない場合、大学付属の語学学校や提携の語学学校で
規定の英語レベルを修了することで、IELTSの無しでTAFE本科に入学可能です。<注意点>
NAATI認定コースは学校の卒業試験( NAATI 試験)にパスしないと、
修了証が授与されない教育機関もあります。
万一卒業試験に落ちてしまった場合でも、修了証を取得できる教育機関が安心ですね。<通訳・翻訳の経験がない場合>
通訳翻訳の就業経験がないかたは、TAFEの準プロレベルコースで学び、
ボランティア通訳や簡単な通訳業務の経験を積みながら、
大学や大学院に進学、数年かけて経験を積み、プロレベルを目指しています。
経験知と飽くなき探求心が求められる職業と言えます。→ 一般社団法人 日本翻訳協会(JTA)
http://www.jta-net.or.jp/translator_license_naati.html→ NAATIホームページ
https://www.naati.com.au/
オーストラリアには半年でパラプロフェッショナルのレベルにチャレンジできるTAFEのコースに人気がありましたが、
残念ながら昨年はNSW TAFEは開講されませんでした。
英語力の確かな証明として、NAATIの資格取得は会議通訳や技術翻訳への道も開け、
チャレンジのしがいがあるコースですので、パラやプロフェッショナルレベルを目指す方々に向けて
有益な情報をお送りして行きたいと思います。
*シドニーにはNAATIの通信コース(翻訳コースのみ)もあります。